イコロの森

工藤敏博の植物日記

カテゴリー: 日記の記事一覧

2021

9.15


日記

屋根の上

先日からハウスに上がっておりました。
毎年恒例の屋根のフィルム修理。
昨日取りあえず完了!

 

補修用テープであちこち補修するので、晴れ日で乾いていることが必須。
一昨日の予定でしたが風で吹き飛ばされそうになったので中止して昨日に変更。
絶好の日和だったのですが、やはり高所、照り返しもあり少しふらつきました。
危ない、危ない。屋根の上で倒れていても誰も気付きませんよね。

 

4m×50m×10棟連結、床面積2,000m2のハウス。
積雪地では常識外の連棟ハウスですが、柱はあるもののある意味ワンルームなので使いやすい。
イコロの生命線たる施設ですが、屋根のフッ素フィルムもだいぶへたってきました。
そろそろ交換も考えなければなりませんが、オランダ仕様で全部ビス止め、フィルム代もそうだが手間考えればやたら高額になりますよね。

 

でも、冬季使用限定なので、やり様あるかも。
あちこちテープぺたぺたですが、何とか保たせたいものです。

 

あまりに暑かったので、そばの管理棟裏の木陰に避難。

 

ezドームが移設されていました。
この度このエリアの管理をNPO法人いぶり自然学校さんに委託することとしましたが、彼らの仕業。
胆振東部地震の際に避難用施設として利用されたものとのことですが、そんな避難研修用として利用するとのこと。
なんかかわいらしいですね。

 

暑い日は木陰の中は本当に気持ちが良い。
明日から森の学校エリアではイコロの森ミーツ・アート2021が始まります(9/26まで)。
まだ日中は日差しが強い日もあり、そんな日は木陰の中で少し違うイコロを楽しんでいただければと思います。

2021

9.10


日記

不可欠要素

今日はまた気温が上がるようですが、昨日は雨模様、来期のバラのリストアップの最終的な取りまとめをしておりました。
来期もやはりお目当てのドイツからは断念せざるを得なく、気を取り直して他の国と国内ものとを睨みながら取りあえず完了。
毎度パズルのようなものですが、これで終わりではなく、欠品あればまたその次の手を練らなければなりません。

 

いつも同じことぼやいてますが、世の中どうしても新しい、目新しい品種に偏ってきているのは以前から変わりなく、定番たるものが極めて入手できにくくなっています。
そんなことで、毎年何とか自前でそんな品種を引っ張りたくて足掻いている訳です。

 

古い品種の自家増殖は法的にクリアーできるし、そんな品種は自根でもいけるものが多い。
で、この時期、毎年恒例の挿木。

 

先月末の羽幌から始まり、いわみざわ公園、そしてイコロ、今年は全て、いわみざわ公園に集結しました。全部で15バットほどでしょうか。
育苗ハウスがあり、何より毎日気にかけてくれる人がいますからね。
それ最低限不可欠な要素です。Sさん頼みます!

 

ちょうど今自宅で咲いている2品種。

 

イギリスPembertonのHMskのご存知‘Prosperity’と、フランスのRambauxのポリアンサの‘Perle d’Or’。
1919年と1875年の古い品種。
どちらも濃緑の葉にその花が引き立ちます。
ほぼシーズン通して咲いてますが、札幌だからでしょうね。
岩見沢でも中々苦戦しているし、イコロでは残念ながら保たない。
でも、こんな品種ですよね。

 

岩見沢でもイコロでもいける品種、そんな候補を親木としてストックしておこうと思うこの頃です。

2021

9.4


日記

安心安全な食材

昨日は相変わらずイコロでの芝刈り。#21。
5時になってやっと少し明るくなりますが、昨日もやはり霧模様。
なかなか乾かず、やっと調子が出てきた6時くらいの画。

 

でも、先日やった肥料の効き目が如実にわかりました。伸びも早い。
さすが9月ですね。
6月と9月はやっぱりスペシャルですね。
9月はやりたいこと山盛り。10月はもう時遅し。

 

前回から芝生の刈り草は動物たちの餌に回しています。

 

当然無農薬なので安心安全、新鮮で食べやすいので喜んでいるよう。
羊より馬の方に人気があります。

 

それを食べた糞がまた土に帰る。
芝生の目土にも混ぜたいものです。

2021

8.29


日記

道端の花と古本

いつもの通り道、その2箇所に今が盛りと咲いているホソバウンラン(Linaria vulgaris)。
先日お盆に墓参りに行った時も、春に除草したもののホソバウンランだけが育ちお花畑状態でした。
毎年のことなので、自分にはどうもお墓の花のイメージがあります。
毎年抜いても抜いても残ります。

 

ユーラシア大陸原産の帰化植物、まあ雑草なのですが、もともと明治~大正時代に観賞用あるいは薬用植物として持ち込まれたものらしいので、これだけ強いので本来の観賞用植物として利用されてもいいですよね。
どれだけ拡散するかわかりませんが、あちこちあるという訳でもなく限定的と思います。
耐寒性のある多年草、今年のような高温旱魃にも耐え、何よりも花期が長い。園芸的には極めて優秀な訳ですから。
少し掘り上げてストックしておこうかとさえ思ってしまいます。

 

今イコロでは事務所など管理施設の一部変更に伴い、施設内の引っ越しを進めています。
先日は以前持ち込んだ書籍類の移動をしました。
その中にあった一冊。

 

昭和16年発行の「農業世界」という雑誌の付録。戦前ですよね。
漢字は全部ルビ振り、「鑑賞」は「くわんしやう」と。
だいぶ前に古本屋から購入したものですが忘れてました。

 

系統説明で、今はほぼ死語でしょうがペルネティアナ系を随分熱く語っているなど、その時代を想像できて楽しい。
栽培方法も防寒方法など、今よりある意味マニアックかもしれません。
その他数冊古い本を持ち帰って読んでますが、どれも的を得ていて新鮮です。
昔の人は熱い。

2021

8.22


日記

晩夏

芝生の中をのろのろ歩いていた未熟者のカブトムシ。

木の根元に移動してやりました。

 

今日から雨模様みたいなので、昨日はイコロの芝生の施肥としました。
一昨日刈ったので、芝目(刈り跡のライン)が見えるうちにやれば撒きむらなくできますからね。

 

一昨日、例の散布機をハウスの中で何回か調整しましたが、どうにも出過ぎる。
また撒きむらでグラデーションができるのもいやなので、今回は手巻きとしました。
時間はかかるものの、やりたい所に多めに撒くなどアレンジでき、確実ではあります。
また三万歩はいったでしょうね。
右手でふりふりして散布しますが、これはいつも震えているのでかえって好都合かも(笑)。
もう1回、9月下旬にやろうかと。

 

ローズガーデンの‘Hansa’。
一番花よりやはり小さいが、最後までぼつぼつ咲いています。
樹形のまとまり、花付き、香り…やはりハイブリッドルゴサの中では最高の品種の一つと思います。
この時期、来年のバラのラインアップを練っていますが、やはり外せません。

 

ローズガーデン、年々ルゴサが目立って来ていますが、昨年植えた予備軍もあり、ますますルゴサが主役になりそう。
無為自然、なるべくしてなることであるかと。

 

裏の道具小屋のそば、幹が湾曲に曲がったその先端に花を付けたタラノキ(タランボ)。
道中の道沿いでもあちこち目に入りますが、淡緑色の花は夏の終わりを感じさせます。

 

晴れ日であっても風や光は夏のそれではありません。
この時期いつも、一日中イコロのカフェで本でも読んでいたいなと思ってしまう。
でも、芝生の草なんかが気になって自分は無理ですが、皆さんは、是非どうぞ。
そんな日も貴重になってきています。