イコロの森

工藤敏博の植物日記

カテゴリー: 日記の記事一覧

2017

10.9


日記

冬囲い講習会一発目

昨日は今期一回目の冬囲い講習会@百合が原公園でした。
これから今月は同じテーマで各所で5本、年中行事みたいなものです。

 

一回目はどうしても話のまとまりがない。
昨年も参加いただいた方も多かったと思いますが、今年はとくに岩見沢での凍害が大きかったので、昨年の内容の前言撤回が多く少し混乱させてしまったかもしれません。
しょうがないですね、雪が少なかった訳ですから、二度と同じ轍を踏まないためにもいろいろ備えるべきでしょうから。

 

さらに今時期のあちこちの病害株を見てしまうと、言っちゃいけないあのSI合剤ネタも「ここだけの話ですけど」って付け加えて復活させてしまいました。
前段で、そのバラが庭で使うのに適性かどうか、バラを使うこと自体が庭に効いているのか、なんていうことに思わず力が入ってしまいましたが、そんな思いを強く持った年だったのでご勘弁ください。

 

2回目、3回目とだんだん整理されていき、5回目はすっきりお伝えできるかと。いつもそうです。
でも、昨日参加いただいた方には申し訳ないのですが、きっと昨日の一発目がいちばんストレートに思いのままをお伝えできたかと思います。
お付き合いいただきありがとうございました。

 

さて、久しぶりにかつてのホームグランド、講習の前にあちこち少し見学。
真っ先に心配だったビーチヘッジに。

 

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春先に全面植替えリニューアル、我らのJimmyさんの仕業です。
結構サマになってましたよ。
生育もほどほど、やたら育ちがいいより自分はこれくらいの方がしっくりくるかな。
自分が作ってきた場面をJimmyさんがリニューアル、不思議な巡り合わせを感じます。
来年はきっと見ごたえある場面になると思います。

 

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ビーチの垣根もカミキリムシなどにも耐え、株も抜けずに立派になったものです。
今後はもっとキチッと刈り込んでいきたいものです。
それと、芝生のエッジングとクローバーの処理もしっかりやりたい、管理レベル特Aで。
すみません、どうしてもあれこれ注文を出したくなってしまいます。

 

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ビーチヘッジから抜けてのヒースガーデン。
草もしっかり処理され、良い状態でした。秋の場面としては有効ですね。
かつて悪戦苦闘した場面なので、これまた感慨深い。
ここに限らず樹々の成長、変化に、行く度に驚きますが、変に頭を止めていないのでいいですね。
かつての密植からようやく脱却して、落ち着いてきたと感じました。

 

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温室が工事中なので、管理事務所裏に移動して営業中のコテージガーデンの売店。
板塀囲いのバックヤードが、梅木さんらしい工夫に満ちたショップ仕様に変貌していました。

今の時期これだけの花苗が並んでいる所は道内では他には無いでしょうね。
バンジー、ヴィオラがたくさん並んで賑やか、色とりどりの場面は公園の魅力を高める欠かせない要素になっています。

 

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その隣りの正門入っての最初の花壇。
マリーGとジニアがモリモリ、紅葉しかけの樹々の葉色を背景にいい感じでした。
かつては Rosa filipesなどの原種を植えて暴れさせ、血みどろの管理にひんしゅくを買っていましたが、家族連れ、高齢者の利用が多いのでこの方が断然いいですね。
こんな場面を見たいんでしょうね。

 

やっぱり百合が原公園は自分にとっては特別な場所かもしれません。
かつての状態から少しずつ好転してきたと感じ、少し安心しました。

諸々大変なのがわかるので、管理スタッフの方々には本当に頭が下がります。
陰ながらですが応援してます!

2017

10.5


日記

ハマナシ採種行脚

さてさて昨日はハマナシ採種行脚の今シーズンのラスト。
浦幌~長万部の太平洋側から、寿都~岩内の日本海側へ。

 

どちらも6月下旬に花見済み、とくに浦幌、長万部は何度も行っているのでピンポイントに直行。
この辺りのハマナシはいずれ消え去る雰囲気むんむんで、多少気が重くなります。
東日本大震災の影響か、やはり太平洋側の方が津波対策を急ピッチで進めているんでしょうね。そんな現場はあちこちで見ますから。

 

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一方、日本海側の寿都辺りはまだまだ手付かず感があり、ワクワクします。
でも、道南の日本海側は断崖絶壁多く、ハマナシの個体数はかなり少ないのですね。

 

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行く度に訪れる、ツンと突き出た弁慶岬。
駐車場周りは遊歩道沿いにハマナシだけが植えられていて、らしい雰囲気をかもし出してはいます。
でも、昔も、今年の前回も、そして昨日も、突端の柵を乗り越え断崖を見てみても(めちゃくちゃ風強くて必死でしたが)一株もない。
この周辺で行ける所はあちこち見てみるも、一株もない。
見つけたいけど、一株もない。

 

で、この駐車場の株は何なの?になってしまう訳ですね。
周りに一切ないのにどうしてここだけ?どうにも疑わしいのです。後付け、どこかからの持ち込み株かと。
これが弁慶岬のハマナシとは言えないし、自分は言いたくはない。
こんな場面はあちこちあります。

 

そんな中、新たな群落の発見もあります。

 

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寿都町の浜中海岸のある所。
いい個体群です。
一茎多花で、葉の色艶も見惚れるほどでした。
花を見ていないので、来年は是非見てみたい!!!

 

寿都って昔からJRとは無縁なんですよね。
だからでしょうね、きっと。
自分にとっては至宝のように感じます。
寿都、好きです。

2017

10.3


日記

パスワード地獄

名称未設定 1

 

このところ毎日のように来るフィッシングメール。
しつこいものですね。

 

夏頃、この手のが最初に来て、「24時間以内に返信がない場合、そのアカウントは無効になります。敬具」とあり、あらら困ると、すぐにアカウントの確認をクリック。
次の画面はAppleのお馴染みのアカウント確認画面、それにIDとパスワードを入力して、次の画面へ。
で、カード情報やら何やらを入力すれと…うーんこの時点で怪しいと思い、ネットで文章コピペで検索すると明らかに流行のフィッシングメールとのこと。

 

まあ大事には至らなかったのですが、IDとパスワードを入力してしまったので、手を替え品を替え未だに次々この手のメールが来ます。

 

皆さんの情報でのご忠告通り、パスワードの変更はしました。
もともとのパスワードを探り出すのにやたら苦労したのに、またまた新しいパスワードを設定すんのかよ~ですが。

 

このパスワードというやつ、単純なものははねられるし、何文字以上やら、数字と大文字入れろやら、ある程度複雑怪奇にしなければならない。
しかも、パスワードのヒントみたいなものありますよね、「最初の親友は誰?」やら「最初の職場の上司は?」なんてやつ。
こんなん、その時々で記憶や認識が変わるわけで、ヒントにも何にもならない、笑っちゃいますよね。

 

はたまた、同じものを使い回さない方がいいなんて言われれば、数限りなくパスワードが増えるわけで…
メモ書きしておけばいいのでしょうが、それもどこに入れたか忘れてしまいそう。
パスワードを一括管理するソフトもあるそうですが、それとてパスワード必要なんだろうし、余計危険なような気もする。

 

うーん、昔の生年月日のキャッシュカードの時代が懐かしい。

 

明日は今シーズン最後のハマナシ採種。
峠を越えるので、タイヤ交換してもらってる間に書いてました。
つまらないたわ言ですみません。

2017

10.1


日記

タネ

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昨日は、ほぼ自宅でずーっと、今年これまで採種したハマナシの採種地を地図上に落とし込んでいました。
昔は5万分の1の地図、今はGPS。随分楽になったし、ポイントも正確です。
試しに一粒割ってみましたが、左側程度のやや大きめの果実で右のかたまりのタネ113粒あり。
この後の播種のためのタネの選別、減菌・洗浄処理、低温処理(層積2℃、120日)は、いわみざわ公園にバトンタッチ。

 

タネと言えば、先日いわみざわ公園のイングリッシュローズガーデンをのぞいた時に、おおっと目を奪われたものあり。

 

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Agapanthus ‘Black Buddhist’ 、シードヘッドこんなに黒くなるんですね。
花は濃青ですが花茎は黒いので、そのノリでシードヘッドも黒。
‘黒仏教徒’ って何よ?ですが、こんなところから付けられたのかもしれませんね。
他の何よりも目を引きました。
ハイブリッドの実生は、ほぼ形質が落ちるので手を出さない方が賢明ですが、アガパンツスはバラなんかと違って複雑怪奇な交配ではないでしょうから、どうなんでしょう。
こんなのは播種してみたくなりますね。

 

イングリッシュローズ・ガーデン、本来はバラが主役の場面ですが、残念だがなかなか厳しい。
取っ替え引っ替えいろんな品種を試さなければ、でしょうか?
あるいは、いっそ考え方を変えるのもありかと。

 

自宅の圃場(いつのまにか圃場になってますが…)で今も咲いてるバラ2品種。
もちろん完全無農薬、ほぼ放置。

 

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Mary Fleming、カナダのFlemingさんの逸品。
他にもいろいろ逸品ありですが、今やとても輸入できません。

 

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Prairie Harvest、前にも取り上げたことありますが、アメリカのBuck博士のこれまた逸品。
Buck Roses Collection、いろいろありますが、これまた導入は難しい。

 

どちらもZ4で、香りも強く、秋まで葉を保ってます。
こんな品種は本当に世の中少数派なのですが、本来ならそんな品種だけで構成するべきでしょうね。
今年は、とくに岩見沢での前代未聞の凍害被害を考えると、バラの在り方、寒冷地での観賞用植物としての適性等々、改めていろいろ考えてしまいます。
この2品種、この秋に掘り上げて来春はイコロに定植する予定です。

2017

9.26


日記

秋色始まる

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先日のオホーツク、そろそろ紅葉は?と、久しぶりに石北峠~層雲峡ルートで帰ってきました。
石北峠の登り口、かなりいい感じになっていたので来週ぐらいから見頃を迎えるでしょうね。
一方、一昨日の中山峠はまだまだ、やはり紅葉は北から、ですね。

 

でも、イコロへの林道も行く度に色が目立ってきました。

 

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いつも通り断トツで早いのはヤマウルシ。
既に真っ赤のものも目立っていますが、こんな変わりかけのものも、うーん、とため息もの。

 

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イコロの朝もすっかり秋の光。
今はグラス類が主役でしょうね。
紅葉はこれからですが、今は今で絶品です。

 

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今の紅葉ものは、イコロハウスとボーダーにあるベニカエデ ‘オータム スパイア’(Acer rubrum cv. Autumn Spire)。
いつもですが、まだしっかりと緑の枝と、枝先きだけor枝全部が真っ赤に紅葉した枝が混在しています。
全体に徐々に色が変わるものとは明らかに違いますね。
この後、緑も赤に変わる?or緑は黄葉になる?どうだったでしょう?
今度確認しておこうっと。

 

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おまけ、
バラの枝にトビモンオオエダシャクの幼虫。
しっかり葉を食べ、直立、否、斜め不動。
グレーっぽいのはよく見ますが、少し緑なのはバラ狙いだからでしょうか。
でも、頑張っての擬態ですがバレバレですよね。