イコロの森

工藤敏博の植物日記

2017.10.1日記

タネ


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昨日は、ほぼ自宅でずーっと、今年これまで採種したハマナシの採種地を地図上に落とし込んでいました。
昔は5万分の1の地図、今はGPS。随分楽になったし、ポイントも正確です。
試しに一粒割ってみましたが、左側程度のやや大きめの果実で右のかたまりのタネ113粒あり。
この後の播種のためのタネの選別、減菌・洗浄処理、低温処理(層積2℃、120日)は、いわみざわ公園にバトンタッチ。

 

タネと言えば、先日いわみざわ公園のイングリッシュローズガーデンをのぞいた時に、おおっと目を奪われたものあり。

 

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Agapanthus ‘Black Buddhist’ 、シードヘッドこんなに黒くなるんですね。
花は濃青ですが花茎は黒いので、そのノリでシードヘッドも黒。
‘黒仏教徒’ って何よ?ですが、こんなところから付けられたのかもしれませんね。
他の何よりも目を引きました。
ハイブリッドの実生は、ほぼ形質が落ちるので手を出さない方が賢明ですが、アガパンツスはバラなんかと違って複雑怪奇な交配ではないでしょうから、どうなんでしょう。
こんなのは播種してみたくなりますね。

 

イングリッシュローズ・ガーデン、本来はバラが主役の場面ですが、残念だがなかなか厳しい。
取っ替え引っ替えいろんな品種を試さなければ、でしょうか?
あるいは、いっそ考え方を変えるのもありかと。

 

自宅の圃場(いつのまにか圃場になってますが…)で今も咲いてるバラ2品種。
もちろん完全無農薬、ほぼ放置。

 

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Mary Fleming、カナダのFlemingさんの逸品。
他にもいろいろ逸品ありですが、今やとても輸入できません。

 

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Prairie Harvest、前にも取り上げたことありますが、アメリカのBuck博士のこれまた逸品。
Buck Roses Collection、いろいろありますが、これまた導入は難しい。

 

どちらもZ4で、香りも強く、秋まで葉を保ってます。
こんな品種は本当に世の中少数派なのですが、本来ならそんな品種だけで構成するべきでしょうね。
今年は、とくに岩見沢での前代未聞の凍害被害を考えると、バラの在り方、寒冷地での観賞用植物としての適性等々、改めていろいろ考えてしまいます。
この2品種、この秋に掘り上げて来春はイコロに定植する予定です。