イコロの森

工藤敏博の植物日記

2019.8.28日記

晩夏の作業


気象庁では夏は8月までで9月から秋と公式に定めているそうですが、夏はあと4日ということになりますね。
今は晩夏、それも晩夏の最終でしょうか。
気温的にはまだそれほどですが、晴れていても光の感じ、空の雲の感じ、ひところの真夏とは明らかに異なります。
昨日も早朝から、午前中のみのイコロでしたが、車を降りるなり光のキラキラ感にため息でした。

 

庭、ガーデンって植物が主役でしょうが、実はその季節、その時々の光も主役かもと思ってしまいます。そんな朝でした。
見ている景色は同じでも、その時々の光でまるっきり違って見える。
だからこそ、咲く花の移り変わりより、安定感のある緑、景色が基軸になるべきで、今進めている某所のバラの選定も花よりも葉の茂り、樹形にどうしても重きを置いてしまいます。
そんな材料としてはバラは難しいのですが、反面面白くもあります。

 

週末のイベントに向けてスタッフは皆んな準備を進めていますが、それを横目に自分は昨日は堆肥の仕込みとバラの挿し木。
すみません。
気温が下がる前に堆肥の一次醗酵と、挿し木の発根を狙うのなら今しかないのですね。

 

2頭で約4ヶ月分の馬糞。
いつもの半量ですが、近々1頭になるので今後はこのくらいの量が基本になります。
今までの乗馬クラブからのものは敷き藁混ざりでしたが、今度は100%馬糞だけ。
少し勝手が違い、米糠だけ混ぜて切り返しましたが、どうにも温度の上がりがいまいち。
もう少し促進させるために他の混ぜものを入れなければならないかも…
様子見です。

 

その後管理棟で、一昨日調整して水揚げしておいた穂木を挿し木。
毎年屋外やハウスのベンチ下などあちこちでやっていますが、今回は室内の窓際にしました。
公園時代はミスト室があったので、温度や湿度が自動でコントロールできたのですが、その辺が難しい。
あまり暗くすると葉が保たないし、湿度を上げるために頻繁に霧吹きするのも病気が広がってしまう。
不思議と自宅の台所の窓際では上手くいく。シンクの湿気とほどほどの光加減がいいんでしょうね。
で、それに習い、ブルーシートでプールを作り、その上にパレットを置きバットを並べました。
どうなるか?これも様子見。
あっ、業務連絡、くれぐれも抜いてみないように。ドンタッチ。
気持はわかるがドンタッチ。

 

当然合法的な古い品種が対象ですが、今回は昔導入したアメリカ、カナダものに限定。
残念ながら今ではとても入手できません。
その中の1品種。

 

‘Persian Princess’、アメリカMoore、1970年作出のミニチュア。
ミニチュアでも1mくらいのシュラブ樹形になります。
間断なく開花、チョコレート色の茎と照り葉の濃い緑が花色に似合い、秋まで緑が茂ります。
こんな品種なんだよな〜
楽しみです。