イコロの森

工藤敏博の植物日記

2020.2.9日記

バラの枝支柱


毎年作っているバラの長尺苗用の枝支柱。
昨年暮れに切り出した250本ほど、脇枝だけ切り落としていたものを昨日元削り(先削り)しました。
これは手慣れたナタ作業なので半日ほどで終了。

 

いつもはこれで終わりなのですが、今年は剥皮をしようかと。
イコロの裏の伐採地跡に出た実生3〜4年ほどのハンノキ、長さ150〜180cm程度。素性が素直で使いやすいのですが、やはり耐久性はなくそのままでは一年しか使えない。
で、皮を剥いで防腐処理してみようかと。

 

こんな感じに、ですね。

何だかアイヌのイナウのようですが、あれは主にヤナギですよね。
時間かければやれないことはないのですが、問題はいかに時間かけないでやれるか。
ある程度太さが均一な丸太ならいろいろ道具もあるが、何せ相手は細枝、太さもまちまち、電動ものも使えない。

 

いろいろ考えて思い出したのが、昔平岡公園の梅林での作業。
まだオープン前の移植したばかりのウメの胴枯箇所の切除を、大手の造園会社の下請けでやった作業。
若い頃の話ですが、真夏の炎天下で毎日ひたすらヤニの出た患部を削ぎ落しました。
(羽化したばかりのセミが顔にぶつかってきて難儀したのが懐かしい。今はそんなことないんでしょうね。)

 

その時使ったのがこんな道具。

 

本来はリンゴの腐乱病の患部を削るのに使います。
長野型と青森型があり、これは先端の曲がりがより緩やかな青森型。
この方が細枝の皮むきには適します。

 

順調に剥げるのですが、問題は時間です。
昨日は少し手慣れてきて1時間に9本程度。10本は無理かな。
うーん、250本だと30時間ほどになる。
しかも手が疲れるので、半日が限界かと。

 

とても人にはやらせられませんね。
とんでもなく高くつく支柱になっちゃいますから。
どうしたものかまだ迷ってます。

 

この後、できれば化学ものの防腐剤ではなく、木酢液のドブ漬けか、丸太のようにバーナーで焼くか、あるいは他の忌避剤を浸透させてもいいかと。
何せ相手はバラですからね。

 

どうしたものか。
まあ工藤の余興と許してもらいますかね。
普通は鋼管竹でしょうが、あれは使いたくないですから。

うーん。