イコロの森

工藤敏博の植物日記

2019.7.4日記

最北のハマナシ


一昨日昨日とハマナシ花見第二弾、霧中の稚内の海岸線をあちこち回っておりました。
今年はダイヤ形の北海道の上と下の端っこ狙い、どこも霧の中。

 

稚内方面は意外にもあまり個体数が多くはありません。
稚内市内からノシャップ岬辺りは開発賑やかで皆無。植栽ものは多いんですけどね。
今回の狙いは稚内空港の真北の海岸線、かつて表記があったメグマ原生花園(今はない)。

 

ほぼ手付かず、以前同様の群落が残っていて安堵。
エゾスカシユリとの競演は見ていて飽きません。

 

ここのハマナシは花が大きい。9cmほど、小清水並みかもしれません。
薄ピンク花も確認できました。

 

それに対して、エゾスカシユリの花は小ぶり。
不思議ですね。
でも締まりの良さは魅力的でした。

 

最北のハマナシは何処か?
緯度的には宗谷岬でしょうが、突端部の便所裏などにはあるものの明らかに植栽もの。
残り株の単独株はあるものの、ある程度の群落を形成していなければ不合格。自分の基準です。

 

今回新たな発見は、宗谷岬のオホーツク側、泊内(とまりない)川が海に流れる泊内橋の海側の小群落。
自分的には最北のハマナシです。

 

でも、危ういですね。

本格的な群落ものはメグマになるかもしれません。

 

その泊内川の上流への景色。
たまりません。
高木育たず一面緑の起伏、スコットランド以上とも思ってしまいます。

 

今回見つけた宗谷岬近くのお宅。
見事な丸太塀とよく手を入れた下見板の建物。
少し見える建物の前側もそうですが、丸太塀の内側も、ギボウシや低木は全てネット囲いが施されています。鹿避けですね。
周りの景色と調和して、きっちり管理された場面はすばらしい。
お留守でしたが、秋にまた訪ねて是非お話ししたいものです。

 

道中、サロベツ海岸線稚咲内辺りの延々と続く大群落とはぼろバラ園の花見。場所がら欠かせません。

 

はぼろバラ園、満開でお腹いっぱい。
来週また講習で行きます。よろしく。

 

でもいちばん見たかったのは、ここだけのRed Fru Dagmar Hastrup。
一昨日昨日、頭の中はハイブリッドよりハマナシでした。