イコロの森

工藤敏博の植物日記

2017.12.17日記

ダブリン湾


昨日も引き続き掘り上げたバラのポッティング。
掘り上げものは少し先が見えてきました。

 

この自家生産株はやはりつるバラが多くなります。
パテントの問題、自根での適性などを考えれば当然かもしれません。
接木の台木と異なり自根はそれぞれ個性あり、思わずJimmyさんの真似して根の写真を撮りたくなりますが、どつぼにはまるし、所詮同じ属なので差異はわずかなものなのでスルー。

 

でも、それぞれの品種を植えながら、思わずその使い方、使い場所をイメージしてしまう。
それは楽しくもあります。
規格ものではなく、(自分で選択しておいてですが)それぞれ個性的なので、これらを全部かかえてどこかでお祭りの屋台のように並べてみたくなります。
これから入る生産者の苗は除外しても、それはそれで楽しいかと。
年明けての3月には、まだ決まってませんが、マルヤマクラスやら札幌市内での講習時にはそのノリでやってみようかと思ってしまいました。

どうでしょう?

 

その前には通販でお披露目することになるでしょうが、先んじて少しポッティングしながら気になった品種をご紹介しようと思います。
慌ただしくなるとなかなかできないですからね。

 

で、今回はだいぶ前にも登場したことあるはずのDublin Bay(ダブリン ベイ)。

 

今はニュージーランド籍ですが、かつてのアイルランド時代のMcGredyの1969年作出のクライマー。
深紅の花色はあのAltissimoからのもので、New Daunの血筋でもあります。
葉を見ればなるほどですね。
枝数は多くないものの、しっかりとした枝を伸ばし、いかにもクライマー然たる樹形を作ります。
何と言っても開花性の良さ、秋遅くまで繰り返し咲き続けます。
赤花のクライマーといえば、やはりMcGredyのUncle WalterやUlmer Münsterが代表格でしょうが、自分的には渋さを感じるDublin Bayの方に惹かれます。

 

ダブリン湾、10年ほど前にアイルランドに行った時、確か車で走ってます。
アイルランドの首都のダブリン、歴史的にもイングランドとの確執やら北アイルランドの分離などのいろいろな暗い歴史があるせいか、どこか少し陰鬱さを感じた記憶があります。
そんな景色には似合う品種かもしれません。

 

ダメですね、語って行くとどこまでも長くなってしまう。
引っかけで、先ほどからダブリンのNational Botanic Gardenやらの写真を見て懐かしんでいましたが、まさにどつぼです。止めます。
そんな中から、最後にダブリン市内のどこでもあるお宅の写真一枚。
こんな中にはきっとDublin Bayはハマるんでしょうね。