イコロの森

工藤敏博の植物日記

2017.8.28日記

夏の名残りと秋の気配


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昨日は極上の日和でした。
このところ、イコロにはできるだけ朝早くに行くようにしています。
本当に静かで、暑くも寒くもなく、これ以上望むべくもないような朝でした。
どこも朝日を受けてキラキラ、少し前には感じられなかった空気感、やはり秋になったのですね。
全ての季節にそれぞれため息が出るのですが、夏が終わってまだ秋が深まる前の、夏の名残りを感じるこの時、とくに好きです。

 

ざっくり全体を歩いていらない草を抜いてから、ローズガーデンのまだ残っている花切り。
「何で一人ここでこんなことしているんだろう?」、「ずーっと生きてきて、どうして今ここにいるのか?」、「自分は何を求めて今いるのか?」等々、等々。
どうにも哲学的な思いが頭の中をぐるぐる回ります。
この時期だから、朝の時間の為せる業でしょうね。

 

時間が経ち、人が来ればそんな思いも消え去ります。
昨日は知り合いに会うことができ、また、お会いしたかった人との出会いもあり、それはそれで楽しい時間を過ごせました。

 

最初にローズガーデンに入ってきた家族連れ、
「ハマナスしか咲いてないのね」
「確かハマナスはバラ科だからじゃない?」
「そうなんだ、バラの仲間なんだ〜」と。
「いやいやハマナシはバラ科のバラ属、バラそのものなんですよ」と思わず喉まで出ましたが、余計なことは言わず。

 

これから最後の10月末まで2ヶ月、短いようでまだ2ヶ月もあります。
花を愛でるだけではなく、いろんな思いを感じる、それが庭だと思うし、それを感じられるのがイコロだと思う。
これからの2ヶ月のどんな日も極上と思います。
是非お越しください、お薦めです。