イコロの森

工藤敏博の植物日記

2023.2.8日記

タイムスリップ


昨年末から福島県の某公園バラ園のリニューアル計画に関わっております。
何度か出向き、昨日も日帰りでKimさんと行って来ました。
計画通り進めば次の冬が改修の山場、それまで今年は何回か行くことになりそう。

 

リスト上では一応260品種、800株ほど、そこそこの規模ですね。
でもほぼ全てのバラは昭和46年に一市民から寄贈されたもの。
年数を経てラベル落ちものも多く、この夏の開花期に品種同定をして改めて作戦を練ります。

 

それに先立ち、年明けからリスト上の品種を精査しておりましたが、これが今ではお目にかかれない懐かしい品種ばかり。時代が時代なので、ほぼHT。今では考えられませんね。
正しく昭和20年代後半からの第一次バラブームで流通した品種ばかり。懐かしのあまりタイムスリップしたような思いになりました。
それをどう捉えるかですが、それを長く維持して来たという事実はある意味、賞賛されてもいいと思います。
流行りに流され、入れ替わりの激しい今の風潮へのアンチテーゼ的な意味合いも大きいかと。
こじつけかもしれませんが、でもそういうの好きです。

 

でも、全体の調和を図るため、かなり移植しなければなりません。
工期は来年3月までなので、いつもやるようなポットへの仮植などの養生期間は取れません。
北海道と違って2月も中旬になれば動いて来るので、次の冬の12~1月にダイレクト移植を目論んでいます。
所変われば、ですね。

 

でも50年以上もののこんな株ばかり。

(上はモッコウ、下は多分1940年アメリカで作出された血の色のLCl″Thor”)
難物ですが、いろいろ手を尽くして何とか引っ張らなければなりません。

 

加えて、今までは品種の構成上しっかり薬散防除をしてきたものを、完全無農薬にするのが至上命題。
当然落ちるものも出るだろうが、それはしっかり見極めて修正発展していけばいいのかと。

 

いずれにせよ、自分達が今北海道でやっているバラの世界とは全く別世界。
それはそれで興味深いものでもあり、見事なサクラの大木や刈込みもの主体の和の場面ではその方が似合うとは思います。

 

仙台空港までの飛行機、仙台駅からの東北新幹線、少しは慣れてきました。