イコロの森

工藤敏博の植物日記

2021.7.8日記

再生はぼろバラ園


熱中症、いろんな方から心配いただきました。
ありがとうございます。恐縮です。
お陰様でほぼ戻っておりますが、回復後に薬の副作用が出たりと、中々大変な思いをしました。
これから夏本番、良い教訓になりました。

 

昨日は久しぶりに羽幌へ。

 

道中、この時期の主役はエゾニュウ。メッカですからね。
あちこちのコロニーを堪能させてもらいましたが、それとは異なる、こんな人の気配と偶発的(必然的かも)に重なっている場面は自分は何とも好きです。

 

それに次いで目を引くのはオニシモツケ(Filipendula camtschatica)。
エゾニュウに比べれば控えめだが、何ともいい脇役になっています。
この個体、わかりにくいでしょうが、ほんのわずかピンクを帯びています。
こういうの以前からたまに見ます。基本種は白ですがこのわずかなピンクは車で走っていても結構目に留まる。
ピンク花のエゾノシモツケソウ(Filipendula yezoensis)ではなく、オニシモツケのPale Pink。園芸品種にない魅力を感じます。

 

バラ園、昨日はボランティアの方々への講習。
霧雨の中、20名以上の参加でした。
総人口7,000人強の羽幌町、人口比としてはすごい出席率ですよね。

 

見るまで心配ドキドキでしたがいい感じでした。
花もそうだが、これまでの一様の刈り込み仕立てではなく、本来の各品種の個性が見て取れるようになったのを何より感じました。
この春から管理責任者として新たに就いたAさんの仕業です。
こうでなくっちゃ。
樹形づくりだけでなく、植え場所の微調整などまだまだ年数はかかるが、期待できます。
これまでも何回も口出しして来ましたが、なかなか通じなかった。やはり管理者、当事者に依りますね。

 

そうなれば、これまで埋没していたものを改めて見直すことができる。
それって久しぶりかもしれません。それが楽しい。
以下そんなものいくつか。

 

Poulsenのミニチュア、Pink BellsとRed Bells。
昔ドイツで同じ場面にこの2品種が使われていて、何ともいい感じだったのが忘れられません。
ミニチュアでもこんもりと1mほどの樹高に育っていましたっけ。

 

カナダのFlemingのAmelia Fleming。
Flだがシュラブですね。
交配親のMärchenlandと絡めたらいいでしょうね。

 

かつて輸入した今はなきBear Creek GardensのKaleidoscope。
こちらはシュラブですがまとまりのいいFl然の樹形となるAARSの色変わり品種。

まさしく「万華鏡」。

 

Kordesの古いFl、Red Pixie(別名Heinzelmännchen ハインツェル小僧)。
廃盤になってしまったが、何とか復活させたいものです。ハインツェル小僧を。

 

ボランティアの皆さんが摘んだ花がら。
軽トラで風情がないが、まさしく花車ですね。

 

顔馴染みの御夫人、「今朝も調子悪くて来ないかとも思ったが、ここに来るといつも何故かスーッと気分が良くなるのよね。今日も来て本当に良かった。」と。
何とも嬉しいお言葉。それを聞いて自分も元気をもらいました。
無理せず頑張ってください!